
すべてが壊れたように感じる瞬間がある。
守っていた何かが、容赦なく崩れていく。
でもそれは、
自分で選んだわけじゃなかった。
気づいたから変わろうと思ったわけでもない。
変わるしかないところまで、
どうしようもなく追い込まれていた——ただ、それだけ。
禅タロットの【サンダーボルト】は、
破壊という名の恩寵。
抗えない変化に打たれてそれを受け入れるという
ある種あきらめの境地。
あの瞬間、確かに崩れ落ちた。
でもその奥で、
「このままではもう立っていられない」と、
魂はずっと前から知っていた。
外からの衝撃。
受け入れざるを得ない現実。
それらを前にして、
飛び降りるように、あなたは一度“終わり”を選んだ。
あなたが手放したその瞬間から、
瓦礫の下に光が差し始めていた。